東洋医学と漢方

漢方は、東洋医学のことですが、ではなぜ、東洋医学と漢方という、2つの使い方をするときがあるのでしょうか?
あるときは、「漢方」、またあるときは「東洋医学」
2つの使い方には、言葉が誕生した時代と背景が異なるからだと言われています。
漢方は、いわゆる「漢方医学」のことで、別名、皇方・皇漢方・和方・和漢方などと呼ばれています。
東洋医学も、そのひとつで、明治以降に使われていました。
現在は、東洋医学ないし漢方医学という呼び方が定着していますが、漢方医学に至っては、昭和初期に使われるようになりました。
ちなみに、「日本漢方」という用語は、昭和後期より使われています。
よって、東洋医学と漢方は別の意味を持つ言葉ではなく、漢方は漢方医学であり、東洋医学にもなるため、どちらも同じ意味合いになるというわけです。
漢方医学の特徴は、「傷寒雑病論」を基本とした処方に、日本独自のマイナーチェンジを加えたものになります。
そのため、診断法は、精密化した脈診法、独自の腹診法などが組み込まれています。
現代中医学など、伝統医学とは異なる独立した治療技法になっているのが特徴です。
また、病状を含め、患者の状態を「証(しょう)」と呼ぶのも、漢方医学の特徴のひとつです。
この「証」によって治療法を選び、証を得るために四診や医師による五感で観察すると言われています。
四診では、「望診(ぼうしん)」「聞診(ぶんしん)」「問診(もんしん)」「切診(せっしん)」が行われます。

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